サンゴについて

サンゴは「イソギンチャク」や「クラゲ」の仲間で、刺胞動物(腔腸動物)に含まれまれます。一見、植物の様にに見え、昔は植物だと思われていたこともありますが、動物なのです。

サンゴはカンブリア紀、約5億4200万年前に出現しました。この頃、サンゴはそれほど多くなく、あまり栄えてはいませんでした。

オルドビス紀の頃にになると「床板サンゴ」や「四射サンゴ」が出現し、その分布を広げていきますが、「床板サンゴ」はシルル紀中期から衰退を始め、ペルム紀末に絶滅してしまいます。「四射サンゴ」はシルル紀中期まで繁栄しましたが、三畳紀初頭には絶滅してしまいます。今現在のサンゴ礁を形成している「六射サンゴ」はオルドビス紀から存在が確認されています。

「床板サンゴ」や「四射サンゴ」の骨格は「カルサイト」で構成されています。カルサイトとは、石灰岩の主成分鉱物で、鉱石として扱われる場合は石灰石、石材として扱われる場合は大理石と呼ばれるものです。

これに対して「六射サンゴ」の骨格は「アラゴナイト」で構成されています。「アラゴナイト」は化学組成は「カルサイト」と同じですが、異なる結晶構造を持つています。常温常圧では、「カルサイト」のほうが安定性があるため、「六射サンゴ」の方が新しい時代に生きていたにもかかわらず、化石記録は「床板サンゴ」や「四射サンゴ」の方が多く残っています。

サンゴは、ポリプと呼ばれる構造を持っており、このポリプが単体で生活するものを「単体サンゴ」、一つのポリプが分裂や出芽を繰り返して生じたクローンが多数集まって生活するものを「群体サンゴ」と呼びます。

サンゴの中には体内に「褐虫藻」という藻類を共生させているものがおり、「造礁性サンゴ」と呼ばれます。造礁性サンゴは褐虫藻が光合成をした栄養分を貰えるので、比較的成長が早くサンゴ礁を形成します。造礁性サンゴは光合成により多くのエネルギーを得ているため、光量の多い浅海域に生息しています。サンゴ礁を形成するサンゴがこれになります。

逆に、褐虫藻と共生を行わないものは「非造礁性サンゴ」と呼ばれます。光合成によるエネルギーを得ないため、非造礁性サンゴには光の届かない深海に生息するものもいます。「宝石サンゴ」と呼ばれるものがこれになります。

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