さくら鑑定のうんちく話【赤珊瑚を守らなければいけない理由編】

アカサンゴ買取り専門店、さくら鑑定です。ご覧いただき、ありがとうございます!
今日も少しだけ(?)うんちく話にお付き合いくださいませ^^

アクセサリーに興味のある方や、鉱物に詳しい方は赤珊瑚と言えば
どのようなものかご存知かもしれません。

赤珊瑚は海の生き物サンゴが作り出す宝石珊瑚と呼ばれる天然の宝石です。
元々が石である鉱物と異なり、宝石珊瑚は真珠のように生き物が作り出す
命のこもった宝石です。

深みのある紅色の宝石として、アクセサリーの石に使われる赤珊瑚。
中でも日本近海産の赤珊瑚は血赤珊瑚と呼ばれ、光沢と深みのある赤い色は
太古からたくさんの人を魅了してきました。

『赤珊瑚は生物です』

サンゴ礁は南の海に広がる色とりどりの海の光景を思い浮かべますね。
サンゴ礁をつくるサンゴともうひとつ、サンゴ虫と呼ばれる生き物がいます。
それは宝石として利用されている宝石珊瑚です。
どちらも同じ仲間の生き物ですが、種類は異なります。
サンゴは刺胞動物と呼ばれるクラゲやイソギンチャクの仲間です。
サンゴはポリプと呼ばれる小さな生き物が集まって暮らしている姿です。
これは、サンゴ礁のサンゴも宝石の珊瑚も変わりません。
サンゴ礁のサンゴには褐虫藻と呼ばれる生き物が一緒に住み着いており、
この褐虫藻が植物のように光からエネルギーを生み出し、サンゴに与えながら
暮らしています。

宝石に利用される珊瑚には、この褐虫藻が一緒に住んでいません。
サンゴ礁のサンゴを六射珊瑚、宝石に利用される珊瑚を八射珊瑚と呼んで
区別しています。

最近希少価値が高まり、赤い宝石やパワーストーンとして、私たちを
和ませてくれる赤珊瑚は、褐虫藻が一緒に住み着いていない八射珊瑚に分類されます。

 

『赤珊瑚が暮らす海』
 
実は、サンゴ礁のサンゴと宝石やパワーストーンとして利用される珊瑚は、
種類も違いますが、住んでいる海もまた違います。
サンゴ礁のサンゴは褐虫藻が光合成を行い、サンゴにエネルギーを分けるため
光が多く降り注ぐ浅く暖かい海に住んでいます。

日本国内では、九州や沖縄の鮮やかな海を思い浮かべますね。
では、宝石として利用される宝石珊瑚はどのようなところに住んでいるでしょうか?
赤珊瑚をはじめ宝石として利用される珊瑚は実は海の深いところに住んでいます。
珊瑚に深海は似合わないと思いますが、水深数100mの光が届かない
冷たい深海で暮らしています。

サンゴ礁のサンゴは、褐虫藻から光合成でできたエネルギーを分けてもらって
いますが、宝石として利用される珊瑚は光合成でエネルギーを分けてもらうことが
できません。

赤珊瑚をはじめ宝石として利用される宝石珊瑚は、深い海の底で
小さな生き物を捕まえて食べることで成長するためのエネルギーを取り込んでいます。

日本の周囲の海では、小笠原列島、五島列島、奄美沖縄周辺の海で暮らしています。

 

『赤珊瑚はなぜ希少なのか?』

赤珊瑚が希少価値が高い理由の1つに、成長に大変な時間がかかることが
あげられます。
海の底で小さな生き物を捕まえながら
少しずつ成長するのです。
成長がゆっくりであるため、1度水揚げされてしまうと、その海域では
しばらくの間は成長した赤珊瑚を水揚げすることができなくなります。

そしてもう1つの理由は、水揚げされた赤珊瑚は、そのまま宝石として
使われるわけではありません。

水揚げされた赤珊瑚は表面の汚れを落とし、さらに表面の凸凹を削り、
形を整えて表面を磨き上げます。

赤珊瑚のほとんどの部分は削られてしまいますので、宝石の赤珊瑚1粒には
10倍の大きさの赤珊瑚が必要になると言われています。

『希少価値の高い赤珊瑚が乱獲される理由』

赤珊瑚は成長に時間がかかるため、1度水揚げされてしまうと、
その海域ではしばらくの間は成長した赤珊瑚を水揚げすることができなくなること、
宝石として利用するには、1粒得るために10倍の大きさの赤珊瑚が
必要なことから希少価値が高い珊瑚でもあります。

近年、中国漁船が日本近海で赤珊瑚を乱獲しているニュースを
目にしたことはあるでしょうか?

赤珊瑚は日本国内だけではなく、世界中で宝石として価値があるとされています。
また、赤珊瑚には日本近海産の他にヨーロッパ産もあります。
ヨーロッパではイタリア、フランス、スペインの地中海側で水揚げされますが、
宝石としては柔らかいものが多く、色もわずかに鮮やかではありません。

宝石として利用するには、日本近海産の赤珊瑚が適していると言えます。
そのため、人口も多く、富裕層の多い中国では、特に宝石用に利用する
赤珊瑚の需要が増加しており、日本近海にまで中国漁船が訪れ
赤珊瑚をとっているわけです。

宝石として希少価値の高い赤珊瑚は、小笠原列島、五島列島、奄美、沖縄周辺など
日本近海の深い海で少しずつ時間をかけて成長していきます。

赤珊瑚の希少価値が高い理由には、その成長する時間と、
宝石として加工する際に宝石珊瑚の1割程度しか利用できないからでもあります。

生き物がその命をかけて作り出した宝石珊瑚を、私たちは利用させてもらっています。
乱獲などもってのほか、限りある貴重な宝石を大切にしたいものですね。

 

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