原木

●珊瑚の原木 (拝見珊瑚)について

 

珊瑚の原木の中でも本来の形を損ねず、
かつ枝ぶりが見事なものは古くから置物として飾られてきました。

 

珊瑚は人間の手の届かない水深500m以上の海底に生息しています。
採取するためには無人潜水ロボットを使いますが、
珊瑚を採る際に手荒に扱ってしまうことが多く
美しい形とサイズの大きな原木の状態を保つことが困難です。

 

このため、損傷することなく採取された上に
特にサイズの大きい原木や太さのある原木は、
想像以上の希少性があり高価で買取されています。

 

原木の形を残しつつ表面を磨かれた珊瑚が
赤く輝き、八方に枝を広げる様子はまさしく
幸運を呼ぶ象徴、富の証明にもふさわしく
日本や中国で高い人気を誇っています。

●珊瑚の生態について

 

なぜこれほどにも宝石珊瑚が貴重に扱われているのでしょうか。
この理由は珊瑚の生態にあります。

 

珊瑚は温暖な海に生息する生物です。
分類上は刺胞動物にあたり、イソギンチャクと同じ分類に分けられます。
珊瑚虫(ポリプ)と呼ばれる小さな生物が集まって
私達がよく見る一かたまりの珊瑚を作っています。

 

そんな珊瑚の中でも
八放珊瑚と呼ばれる種類だけが赤珊瑚をはじめとする
宝石珊瑚に使われています。

 

八放珊瑚の主な栄養源は海水に含まれる栄養素やプランクトンです。
また、体は石灰質でできており、酸がかかると溶けてしまいます。

●赤珊瑚が希少な理由

 

①成長速度
宝石珊瑚の成長は他の珊瑚よりも遅く、
農林水産省がまとめた資料(※1)によると1年で0.15mm程度です。
つまり、8mmの丸玉状に加工できる大きさになるだけでも
約50数年の年月がかかります。

 

大きな赤珊瑚になるほど入手困難となり、また採取後に
すぐ次の赤珊瑚が宝石に加工できる大きさまで
成長できる訳ではありません。

 

※1 出典元 http://es.ris.ac.jp/~iwasaki/sango/sango91.html

 

②赤く色づく条件
高品質の赤珊瑚が生まれるためには
生育のための恵まれた環境が不可欠です。

 

赤珊瑚の赤色は一説にはアスタキサンチンという色素に
よるものと言われています。
エビやカニの赤色もこの色素が作り出しており、
自然界にごく普通に存在する栄養素です。

 

このアスタキサンチンなどの栄養素が豊富に含まれる海水と、
栄養素が運ばれてきやすい激しい海流が付近を流れていること、
そして定着している海底に日光が程良く当たるかどうか。

 

以上の三要素が揃った場合のみ、色鮮やかな最高級の

赤珊瑚は生まれます。
こういった場所は世界的に見てもごく稀ですが、
日本近海、とくに黒潮の北上する高知県沖は三要素が揃った
奇跡とも言える絶好の赤珊瑚の生息地であり
質の良い赤珊瑚が採取されることで有名です。

 

●拝見珊瑚の注意点

 

運送会社の手配
珊瑚の原木は非常にデリケートのため、 少しの衝撃でも
先端が折れてしまう可能性があり輸送には細心の注意が必要です。
普段利用しているような一般的な運送会社だと特別な配慮を
お願いすることになるため輸送料金が高額になってしまう場合があります。

 

このため、珊瑚の原木の輸送には美術品等の扱いに定評のある専門の
運送業者を選ぶことがおすすめです。

 

温度管理
珊瑚に高温は大敵です。
ガラスケースなどの機密性の高いケースに入れて飾ると、
たしかに埃はかかりませんが、夏場はケース内に熱がこもります。

 

可能であれば夏場はエアコンの効いた室内など
一定の涼しさが保たれた場所に
珊瑚を移した方が、より長く珊瑚の鑑賞を楽しめます。

●現在の赤珊瑚の人気

 

赤珊瑚をはじめとする宝石珊瑚はその希少性と加工技術の難しさから
以前から高価で取引されてきました。

 

とりわけ昨今は採取量の規制やアジア方面での
需要の拡大による供給制限と需要過多の動きが強まり、
新品の赤珊瑚はもちろん、ヴィンテージ物は更に
価値が上がり続けています。

 

日本や中国はもちろん、ヨーロッパでも赤珊瑚を使ったジュエリーが
人気だったこともあり、細工の見事なものや大きな赤珊瑚を使った
高品質の宝飾品が世界各地で作られてきました。

 

しかし、赤珊瑚のデリケートな性質上、現在もその価値を
保っているものはごく僅かです。

 

もし、手元に置いたまま使ってもいない
赤珊瑚の品々をお持ちの場合は保存状態を見直す
などして大切に扱う、もしくは売却することをおすすめします。

 

●赤珊瑚の鑑定は専門の買取業者へ

 

需要が急上昇している現在、赤珊瑚の売却を考えている方には
今が最大の売り時と言っても過言ではありません。

 

赤珊瑚自体の査定基準は、 色・大きさ・付属品 の3点です。
色の基準は査定した時期の流行りに左右されるので、
赤珊瑚の購入した当時以上の評価額で買取してもらえた事例も沢山あります。

 

現在の一番人気は「血赤珊瑚」や「オックスブラッド」と呼ばれる濃い赤色のもの。
ワインレッドや真紅色のような赤味が強いほど価値があがります。

 

赤珊瑚の色や形のほかにケースや保証書、産地証明書などが付属されていれば
買取価格は大きく変わります。
日本産、とくに高知県産の赤珊瑚は一段と高く評価されますので、
赤珊瑚をご自宅で見つけた際は、ぜひ産地をご確認ください。

 

さくら鑑定では宝石珊瑚の買取に力を入れており、
とくに赤珊瑚の査定には高評価をいただいております。

 

宅配サービスを利用して全国各地からご依頼いただいた
宝石珊瑚を専門知識の豊富なスタッフが鑑定し、
適切な評価額をもって買い取らせていただきます。

 

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