ネックレス

●珊瑚の生態

珊瑚は温暖な海に生息する生物です。
分類上は刺胞動物にあたり、イソギンチャクと同じ分類に分けられます。
珊瑚虫(ポリプ)と呼ばれる小さな生物が集まって、私達がよく見る
一かたまりの珊瑚を作っています。

珊瑚の主な栄養源は海水に含まれる栄養素やプランクトンです。
また、珊瑚の体内では褐虫藻と呼ばれる極小の藻類が共存しています。
この褐虫藻が行う光合成からも珊瑚はエネルギーを生成することができ、
珊瑚が動植物とも呼ばれる由縁にもなっています。

そんな珊瑚の中でも、八放珊瑚と呼ばれる種類だけが
赤珊瑚をはじめとする宝石珊瑚に使われています。

体は石灰質でできており、酸がかかると溶けてしまいます。
また、成長が他の珊瑚より遅く、
8mmの丸玉状に加工できる大きさになるだけでも約200年の時間がかかります。

赤珊瑚の赤色は、アスタキサンチンという色素を
養分として取り込むからではないか、と言われています。
エビやカニの赤色もこの色素によるものです。

ただ、この説は仮説にすぎず、確実な理由は分かっていません。

しかし、自然界で生まれた鮮やかな赤色が、遥か昔から人々を魅了してきたことは事実です。

赤珊瑚の生息する海域は世界中に点在しています。

その中でも赤珊瑚の品質の高さでとくに有名な産地が、

日本近辺と地中海沿岸の海域です。

日本産
日本近海で採れる赤珊瑚は色味が濃く、粒も大きい特級品として知られています。
血のように赤い大粒の赤珊瑚の存在感は圧巻です。

地中海産
地中海の赤珊瑚はイタリアのサルディニアの周辺海域にて産出されます。
一粒の大きさは小さいですが、色が均一で安定しています。
オレンジやピンク色の珊瑚が多く、赤い珊瑚もありますが
日本産ほど色の濃いものは極めて少ないです。

市場に出回っている赤珊瑚のネックレスは主に3種類あります。

【連結】
赤珊瑚を玉状に加工して繋げたもの。
日常使いにも、フォーマルな装いにも似合います。
玉の大きさでネックレスの存在感が変わってきますが、
なかでも日本産の大粒ネックレスの存在感は圧巻です。

【さざれ珊瑚】
赤珊瑚を板状に整え、連結したものになります。本来の赤珊瑚の形を
生かしているため、同じ形の品物はありません。
粒揃いのネックレスとは違い、アフリカンジュエリーなどに見られる
エスニックな印象が強く、夏の装いにぴったりです。

【ペンダント】
赤珊瑚を生かしたペンダントは、
ゴールドやシルバーなどの他の宝石と合わさった装飾で
より華やかに胸元を演出します。高級感のあるものやカジュアルなものまで、
幅広いデザインに赤珊瑚はアクセントを加えます。

●お手入れの注意点

赤珊瑚は主な成分が炭酸カルシウムのため、
人間の汗やプールの塩素といった酸性に弱いです。
空気に晒しているだけでも劣化するため、
着用後に柔らかい布で優しく拭い、密閉できる容器に入れて
保存できると赤珊瑚の美しさを保つことができます。

また、人の歯と同じくらいの硬さですので
鉱物からできた宝石よりも傷つきやすいです。

このため、赤珊瑚を大切にするためには、

①酸性の液体に近づけない
②着用後は柔らかい布で優しく拭き、密閉できる容れ物で保管する
③傷つきやすいため、他の宝石等と分けて保管する

といった点に注意が必要です。

保管が難しかったり、使うことの無い赤珊瑚をお持ちの方がいらっしゃると思います。
そういった方々には赤珊瑚を手放すことも貴重な財産を
活用する一つの方法としておすすめします。

近年、赤珊瑚の価値は急激に高まっています。
環境保護のための採取規制や、
元々需要の高いアジア圏での人気の上昇などから
天然の赤珊瑚の売却価格は上がり続けています。

赤珊瑚を手放すなら、今が最大のチャンスです。

赤珊瑚自体の査定基準は、色・大きさ・付属品 の3点です。
色の基準は査定した時期の流行りに左右されるので、
赤珊瑚の購入した当時以上の評価額で買取してもらえた事例も沢山あります。

現在の一番人気は、「血赤珊瑚」や「オックスブラッド」と呼ばれる濃い赤色のもの。
ワインレッドや真紅色のような赤味が強いほど価値があがります。

赤珊瑚の色や形のほかにケースや保証書、産地証明書などが付属されていれば、
買取価格は大きく変わります。
日本産、とくに高知県産の赤珊瑚は一段と高く評価されますので、
赤珊瑚をご自宅で見つけた際は、ぜひ産地をご確認ください。

さくら鑑定では宝石珊瑚の買取に力を入れており、
とくに赤珊瑚の査定には高評価をいただいております。
宅配サービスを利用して全国各地からご依頼いただいた
宝石珊瑚を専門知識の豊富なスタッフが鑑定し、
適切な評価額をもって買い取らせていただきます。

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