日本海産
日本で赤サンゴの産地として有名なのは高知県の土佐湾。
土佐湾で採れる血赤珊瑚の色はまるで本物の血のようで、「オックスブラッド」と呼ぶにふさわしい最高品質の赤サンゴの産出地です。
しかし、日本で最高品質の赤サンゴが取れるのは土佐だけではありません。
日本海産の赤サンゴの美しさ、その魅力が少しでも伝わればと思います。
日本海産赤サンゴ
日本海側で有名な赤サンゴの産地といえば、壱岐、対馬、隠岐・五島列島が挙げられるでしょう。
特に五島列島山の珊瑚は「五島珊瑚」とよばれ、多くの人々に愛されています。
新田次郎の小説「珊瑚」はこの五島列島が舞台で、モデルとなった「五島市富江町」は珊瑚の町と呼ばれています。
現在も珊瑚を用いた「五島彫り」という伝統工芸が盛んで、平成3年に五島の珊瑚は長崎県の伝統的工芸品に指定されています。
五島珊瑚とは
五島珊瑚は明治初期に五島列島近海で発見されました。
血のように赤い珊瑚は特に希少価値か高く、神秘的なものとして世界中で珍重されてきました。
そんななか発見された赤珊瑚はとても美しく、その色や質、採取量から「世界一の五島珊瑚」として名声を博すようになり、生糸や銅と並んで、日本の主要な輸出品となっていきます。
このため、西日本各地から五島列島沖に小さな手こぎ船が多数出漁し、無理をして操業を続けていたため、台風などによって全滅に近い遭難が繰り返される事になります。
特に、明治38年(1905年)8月7~8日に東シナ海を北上した台風により珊瑚船が大量遭難し、219名が死亡するという大きな海難が発生しました。
さらに翌30年にはこれを上回る大きな海難が発生しています。
そして、明治39年10月22日にも台風が直撃し、死者・行方不明者1300名という大惨事が発生したのです。
五島珊瑚は、多数のベテラン漁師を失ったことに加え、乱獲で良質のものが減ったことから衰退する事になります。
現在の五島珊瑚
最盛期に比べれば衰退したとはいえ、五島列島近海は現在でも珊瑚の産地にはかわりがありません。
近年では、中国漁船団の赤珊瑚の密猟が大きな問題となっているようです。
さて、現在では「五島珊瑚」と言えば「五島彫り」が施された装飾品全般を指す言葉にもなっているようです。
五島彫りは先ずサンゴ樹を硝酸にかけ、表面の石灰質や付着物を取り除きます。
次に加工の程度によってノコなどで切り、鉄板上や金剛砂で摩擦し、さらに砥石で丹念に磨いて彫刻を施します。
その三段階に分けて磨き上げる手法の事を五島彫りといいます。
「五島彫り」は繊細なタッチで立体的に図柄を表現するといわれ世界でも高く評価されている工芸品なのです。
明治初期に発見されてから、多くの人々を魅了し続けてきた五島珊瑚は、産出量を減らしながらも多くの人々の愛情と努力に支えられ、今現在も世界の人々を魅了する工芸品として光り輝いてます。
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