彫刻

●彫刻について

 

彫刻とは、木や石、金属などの素材を削り別の物体を表す技法や
その作品のことを彫像と言います。

 

有史以前から自然物や人を模倣した彫刻がつくられました。
これらは祭事の際に神に捧げる生贄の代わりとして、
また権力者を弔う際の副葬品となる等の重要な役割を持っていました。

 

時代が下ると彫像は祭事のための道具から造形を愛でる芸術品となり、
人々の目を楽しませるようになりました。

●彫像の素材について

 

大理石
彫像と聞いて教科書に載っていたようなミロのヴィーナスや、
ミケランジェロのダビデ像を思い浮かべる方は多いと思います。

 

これらの彫像の素材となっているのが大理石です。
大理石は加工しやすい硬さと滑らかな表面を持ち彫刻に適した石材です。
作品によっては大理石で布の質感、透け具合や人の肌の柔らかさを
再現しているものもあります。

 

御影石(みかげいし)
日本の墓石に用いられることが多い石材です。
加工のしやすさよりも耐久性に優れ、屋外に置かれても劣化が少ないです。
石の産地によって石に含まれる粒子の大きさや色にそれぞれ違いがあり、
彫刻に独特の質感を加えます。

 

木材
仏像や建築物の装飾など、日本では木彫りの彫刻作品が多く作られてきました。
削りやすく、石や金属などより身近で手に入りやすいこの素材は、
生物由来の暖かみも時に感じることができます。

 

空調管理の適切な室内であれば、長期に渡って劣化に耐えることができるのも
木材の特徴です。

 

金属
金属の彫刻作品は素材の変形しやすさを生かしたものが多く見受けられます。
石材などのように素材から形を削りだすよりも、板状の金属を叩いて
打ち出したり、溶かして型に入れ、自在に形を変えることで
作品作りに使用される場合が多いです。

●赤珊瑚の彫刻

 

赤珊瑚の彫刻は古くはローマ時代から装飾用に用いられてきました。

 

日本でも彫像が多く作られ、花をつけた木や動物などの自然物のほかに
菩薩や弁天、大黒や布袋など仏教や福の神を題材にしたものが
多く作られ、縁起物として大切に扱われてきました。

 

珊瑚の原木の枝振りを生かした造形が多く、
四方八方に枝を伸ばした珊瑚で作られた彫刻作品は
躍動感にあふれ、見応えのあるものが多いです。

 

大振りの赤珊瑚が調達できた頃には沢山の彫像が作られていましたが、
近年では環境保護の観点から採取量も減少し
彫像を制作されている方も以前と比べて格段に少なくなってしまったため、
全体的に珊瑚を使った彫刻作品の価値が上がり続けています。

 

オークションサイトなどで流通している
赤珊瑚の彫像は、どれも高額で取引されており、
鑑定などでも予想以上の査定額になる場合がしばしばあります。

 

●赤珊瑚の取り扱いについて

 

珊瑚は人の歯や大理石と同じくらいの硬さを持ち、
特有の柔らかさがある分、取扱いには注意が必要です。
それなりの硬度を持つとはいえ、手荒に扱えば簡単に欠けてしまうため、
衝撃には十分にご注意ください。

 

また、デリケートな珊瑚は、長い時間人の汗などの酸性や高温の空気
にさらされ続けると色が抜け、最悪の場合溶けてしまいます。

 

普段は空調の効いたガラスケースなどで保護しつつ、時折柔らかい布で
優しく拭うメンテナンスを行いつづければ、より長く宝石珊瑚の輝きを
楽しむことができます。

●現在の赤珊瑚の人気

 

赤珊瑚のアクセサリーは素材の希少性と加工技術の難しさから
以前から高価格で取引されてきました。

 

昨今でも採取量の規制やアジア方面での需要の拡大から
新品の赤珊瑚はもちろん、ヴィンテージ物は更に価値が上がり続けています。

 

日本や中国のほかにヨーロッパでも赤珊瑚のジュエリーが人気だったこともあり
細工の見事なものや大きな赤珊瑚を使った高品質の宝飾品が多く作られています。

 

しかし、赤珊瑚のデリケートな性質上、現在もその価値を
保っているものはごく僅かです。

 

もし箪笥の中で眠ったままの赤珊瑚をお持ちでしたら
保存状態を見直すなどして大切に扱うことをおすすめします。

 

●赤珊瑚の鑑定は専門の買取業者へ

 

需要が急上昇している現在、赤珊瑚の売却を考えている方には
今が最大の売り時と言っても過言ではありません。

 

赤珊瑚自体の査定基準は 色・大きさ・付属品 の3点です。
色の基準は査定した時期の流行りに左右されるので、
赤珊瑚の購入した当時以上の評価額で買取してもらえた事例も沢山あります。

 

現在の一番人気は「血赤珊瑚」や「オックスブラッド」と呼ばれる濃い赤色のもの。
ワインレッドや真紅色のような赤味が強いほど価値があがります。

 

赤珊瑚の色や形のほかにケースや保証書、産地証明書などが付属されていれば、
買取価格は大きく変わります。
日本産、とくに高知県産の赤珊瑚は一段と高く評価されますので、
赤珊瑚をご自宅で見つけた際は、ぜひ産地をご確認ください。

 

さくら鑑定では宝石珊瑚の買取に力を入れており、
とくに赤珊瑚の査定には高評価をいただいております。

 

宅配サービスを利用して全国各地からご依頼いただいた
宝石珊瑚を専門知識の豊富なスタッフが鑑定し、
適切な評価額をもって買い取らせていただきます。

 

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