丸玉

●丸玉について

 

数ある宝石の中で、球形または円形は最もオーソドックスな形をしています。

 

球形や円形、四角形、三角形などの図形は幾何学模様
(ジオメトリックパターン)と呼ばれ世界各地の至る所で
装飾に用いられてきました。

 

幾何学模様はそれぞれ意味合いを持っており、
球形は完全性や永遠、また角の無い形から調和の象徴と言われています。

 

このように球形や円形は、古くから特別な意味を持ち生活に関わってきました。

 

●宝珠(オーブ)について

 

球形に大きな権威性を見出したのが、キリスト教にあった
宝珠(オーブ)です。

 

宝珠は片手の掌に収まるくらいの大きさの球の形をしており、
球の上には十字架が乗っています。
この形は下の球形が地球や世界を表し、上の十字架が神や
神の代わりに権力を行使する権威を示していたと言われています。

 

この宝珠を手にすることは地上の統治権を示しており、
キリスト教を重んじた国々の王は自身の肖像にこぞって宝珠を
持たせていました。

 

 

●ビーズ玉の成り立ち

 

宝珠とはうってかわり、人々の身近な存在にあったのがビーズ玉です。

 

紀元前からの装飾品や交易品の目録に名前が挙がっていることも、
この事が事実であることに拍車を掛けています。

 

イスラエルとアルジェリアで発掘された、約10万年前の中心部分に
穴を開けた貝殻が、最も古いビーズと言われています。

 

ビーズは世界各地で独自の発展を遂げ、日本でも古墳の中から
ビーズが発見されており、どうやら古代の女性の装飾品や
お守りとして使われていたようです。

 

時代が進んでガラスの加工技術が向上すると、ビーズも
ガラス製のものが作られるようになりました。
この時、貝殻や動物の骨などを手作業で加工していた頃よりも
ビーズ玉の形が統一され、より丸い形に整ったと考えられます。

 

ビーズ玉は衣服などの装飾のほか、
キリスト教徒が使うロザリオに利用され、いつしか
アングロサクソン語の「biddan (祈る)」「bede(祈る人)」という言葉が
「beads」の由来になったとも言われています。

 

 

●丸玉形の赤珊瑚

 

赤珊瑚のビーズ玉はローマ時代の頃にすでに作られ、
交易品の一つに数えられていたことが記録に残っています。
東はエジプト、西は中東方面にまで出荷されていたようです。

 

日本にもこういった地中海の赤珊瑚がシルクロードを
経由して届けられました。これらは「胡渡り」と言われ、
高級品として貴人の衣服の装飾などに利用されました。

 

宝石珊瑚は仏教において格の高い宝物として広く知られており、
日本では琥珀や真珠などに並ぶ高級品として丁重に扱われてきました。

 

赤珊瑚が「赤玉」とも呼ばれていたことから分かるように、
日本に輸入された赤珊瑚は主に丸玉に加工されていました。

 

大振りの玉はかんざしや根付のワンポイントに、
小振りのビーズ大の大きさの玉は服の装飾や金属の細工物に
加えたりする等のように、赤珊瑚は様々な装飾に使われていました。

 

●赤珊瑚について

 

赤珊瑚をはじめ宝石珊瑚は人の歯や大理石と同じ硬度で
加工しやすい反面、人の汗や体温に弱く加工技術のほかに
丁寧な扱いが求められることが大きな特徴です。

 

珊瑚に細工ができる職人は減少しつつあり、
赤珊瑚そのものも採取量が減ってきていることも
市場への流通量が少なくなっている原因でもあります。

 

この一方でアジア方面での需要は拡大を続けており
需要過多・供給過小の状況から赤珊瑚の市場価格は
留まるところを知らないまま上がり続けています。

 

こうした状況の中、注目されているのが中古品の赤珊瑚です。
数十年前に手に入れた赤珊瑚が、購入時には予想もつかなかった
高値で取引されたケースは、ここ数年で頻繁に発生しています。

 

もし箪笥の中で眠ったままの赤珊瑚をお持ちでしたら、
今一度その価値を鑑定してもらうことをおすすめします。

 

●赤珊瑚の鑑定は専門の買取業者へ

 

需要が急上昇している現在、赤珊瑚の売却を考えている方には
今が最大の売り時と言っても過言ではありません。

 

赤珊瑚自体の査定基準は 色・大きさ・付属品 の3点です。
色の基準は査定した時期の流行りに左右されるので、
赤珊瑚の購入した当時以上の評価額で買取してもらえた事例も沢山あります。

 

現在の一番人気は「血赤珊瑚」や「オックスブラッド」と呼ばれる濃い赤色のもの。
ワインレッドや真紅色のような赤味が強いほど価値があがります。

 

赤珊瑚の色や形のほかにケースや保証書、産地証明書などが付属されていれば、
買取価格は大きく変わります。
日本産、とくに高知県産の赤珊瑚は一段と高く評価されますので、
赤珊瑚をご自宅で見つけた際は、ぜひ産地をご確認ください。

 

さくら鑑定では宝石珊瑚の買取に力を入れており、
とくに赤珊瑚の査定には高評価をいただいております。

 

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宝石珊瑚を専門知識の豊富なスタッフが鑑定し、
適切な評価額をもって買い取らせていただきます。

 

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